それは日本全国の映画館巡りです。
目覚めさせてくれたのは、個人的2025年ナンバーワン、オールタイムでも上位に入る映画「この夏の星を見る」。
コロナ禍の学生たちの青春とそれを支える大人たちの物語ですが、公開から少し経った7月後半に観るとドはまりして、そこからこの映画を上映する日本各地のミニシアターを巡る旅が始まりました。
ちなみに直ぐに原作小説を読み、ネット上の感想や批評をチェックしまくり、並行して出演者たちが出ている映画やドラマを片っ端から観て、9月にはロケ地の一つである長崎県五島に聖地巡礼に行き、正月明けには同じくロケ地である茨城県土浦にも旅行に行ってきました!
映画についても、いずれじっくり書きたいと思いますが、今回は2025年巡った映画館を紹介!
取り敢えずどんな映画か気になる方は、映画評論家としても活躍するRHYMESTER宇多丸さんのラジオでめっちゃ解説してて、この映画が良くわかると思うのでおススメします。多少ネタバレしてますが、そんな事は気にならない!
さて、ここで気づいた方は鋭いです。「7月に公開して、まだ上映してんの?」
そうです。この作品、東映配給なので、7/4の封切りタイミングでは大手シネコンでかかっていましたが「国宝」の人気と興行成績が高まり、「鬼滅の刃」が始まってからは、一旦上映館が減りました。しかし高い評価と口コミに支えられて、全国津々浦々のミニシアターで次々と上映がリレーされ、再上映する映画館も出てくるなど、公開から181日目の12/31まで上映が続き、現在は単発のイベント上映となっています。
そろそろ円盤・配信化かな?映画の星空が圧倒的に素晴らしく(合成・加工はしていますが、全て撮影された本物の星空です。だから美しさとリアリティが違う!)映画館の大スクリーンでこそ観るべき映画ですが、もちろん自宅でも何度も観たい!
話がそれました…
という事で、僕もおよそ半年に渡って、仕事の隙間を縫って10館の映画館を巡りました。ここからはその記録です。
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7/21(月祝) MOVIX八尾(大阪府八尾市)

最初に観たのは、八尾のMOVIX。所謂シネコンなんで、写真は撮っておらず拝借して来ました。最初にスクリーンの大きなシネコンでこの作品の星空を堪能できたのは大きかったかもしれません。まだこの時点では、映画館行脚なんて考えていなかったのですが、とにかく観終わってあまりにも気持ちが高ぶってしまった上に、初めての映画館かつ最終上映で終映すると建物が閉鎖されているという状態だったので、出口が見つけられず無人の館内を彷徨うという経験をしましたww
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8/20(水) 塚口サンサン劇場(兵庫県尼崎市)
https://www.sunsun.info/

映画を観てすぐさま原作小説を読破し、小説の素晴らしさもさることながら、それをエピソードや登場人物の取捨選択し、映画オリジナル要素を加えて2時間の映画にまとめ上げた脚本と、セリフに頼らずわずかなカットを重ねるだけで登場人物の心情や状況を語る監督の画づくりに痺れ、映画の中で一番印象的だった長崎五島に行きたいと強く思いました。以前からいつか行きたいと思っていた五島でしたが、なかなかに行くのが大変な場所で先延ばしになっていましたが「今だ!」と決断。2025年唯一の3日連続の休みが9月頭にあり、万博でも行くか?と思っていたけど迷わず五島に変更。結局万博には行かずじまいでしたが、何の後悔も無い!五島の素晴らしい風景やロケ地も後日紹介したいと思います。

で、2館目は8月の塚口サンサン劇場。
両親に「五島に旅行に行くけど行く?」と聞いたところ「行きたいけど何で今?」と。そりゃそうだ。で説明の結果、取り敢えず映画観ようとなり家族3人で。サンサン劇場は、映画好きの間では有名で、マサラ上映などの事は知っていましたが、仕事柄日中映画に行くのが難しいのでなかなか機会が無く。今回こうして縁ができました。サイズ感も雰囲気も良くて、帰りにはこの映画館の事を書いた本「まちの映画館〜踊るマサラシネマ」を買っていましたww
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9/3(水) 出町座(京都府京都市)
https://demachiza.com/

3館目は、京都出町柳の出町座。まだまだ関西圏ですww
9/4から夏休みと称してロケ地五島への旅に出るので、その前にロケ場所やカメラアングルなどをおさらいする意味も込めてもう一度観に来ました。僕が京都在住だった頃はまだ無かったはず…。小さな商店街の真ん中あたりにある小さな映画館です。

ミニシアターならではの、スタッフさんが上映中の映画を紹介するコーナーなんかも良いですよね。喫茶カウンターになっているロビーでは、普通のBGMが流れていたのですが、開場前になるとなんと「この夏の星を見る」のサントラにBGMが変わりました。こんなの何度も観てるお客さんか、観終わったあとに音楽に敏感な人が気づく位ですが、その小さな演出や心遣いがステキです。

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9/29(月) 洲本オリオン(兵庫県洲本市)
https://www.sumoto-orion.com/

さて、2日間に渡ってロケ地五島を満喫する旅から帰ってきたら、当然もう一度観たくなりますよね。それで4館目の洲本オリオン。
こちらは淡路島に唯一の映画館で、今の建物では無いですが戦前は芝居小屋で、戦後に建てられた時から映画館に。一度閉館してイベント会場として使われていたのが、近年また映画館として上映を再開したという場所です。その歴史だけでそそられますよね。
洲本市(淡路島)と聞くと遠そうだけど、高速に乗ってクルマを飛ばせば1時間半程度です。ドライブがてら行ってきました。

オレンジ色の外観が可愛いレトロな風情です。商店街からは少し離れていて、住宅地のなかにポツンと佇んでいるさまも不思議です。

平成生まれの子は見覚えが無さそうな、昔ながらの映画館の風情。子供の頃に観た映画館を思い出して少しセンチメンタルな気分に浸りました。
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10/15(水) 上田映劇(長野県上田市)
https://www.uedaeigeki.com/

この映画、初期設定のシネコン公開が終了してからは、順次各地での上映が決まり発表されていくという感じになり、毎週新たな上映館とスケジュールをチェックする生活になりました。
洲本オリオンで、地域のミニシアターの魅力に目覚めてしまった僕は、他に気になる映画館でこの作品がかかったら何とか観に行こうと考えていました。
そうして、次に発表されたのが長野県上田市の上田映劇!

上田は、INDEPENDENTなどで何度も訪れ、この映画館の事も知っていましたが、仕事として演劇公演でうかがっているので、街歩きしたり映画を見る時間なんて無い…。いつかゆっくり来たいなと思っていた所でした。

見ての通り、とても古い建物を大事に使い続けています。もちろん改修などはされていますが、何と大正6年(1917年)の建物そのままです。レトロを超えてロマンです!

この映画館の名物の一つが、上映作品の消しゴムはんこを手作りしていて、劇場オリジナルグッズの映劇手帳を買うと見た作品のハンコを押して貰えるのです。ステキなアイディアですね。

さて、上田に行くには中々時間がかかります。名古屋まで新幹線で出て、そこから特急しなので篠ノ井、しなの鉄道線に乗り換えて上田。ざっくり5時間強はかかります。確保出来たスケジュールは1日しか無く、翌朝には大阪に居なくてはいけません。なので行きは上記ルートで上田入りし、夜の映画上映を観て、晩御飯を食べて夜行バスに乗り翌早朝に大阪へ戻りました。
30代前半までは割とどこでも夜行バスで行っていたものですが(場合によっては夜行で早朝についてその日の夜行で帰ってくる)、流石に身体がきつくなってきたので新幹線や飛行機にシフトしていましたが、10年近くぶりの夜行バスでした。これがバスの進化もあってか、思ったほどしんどくなくて割と快適に過ごしました。翌日も影響なく普通に仕事できたので、味をしめる事になりますww
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10/24(金) 深谷シネマ(埼玉県深谷市)
http://fukayacinema.jp/
次に気になった映画館が深谷シネマ。なんと七ツ梅酒造という地元の酒造会社の跡地に建てられた、全国で唯一の酒蔵を改装した映画館です。
そんなの知ったら行くしかないですね。
しかし深谷も大阪からは遠い。新幹線で東京に出て、上野東京ラインで深谷まで約5時間。今回も確保できたのは1日。しかも上映スケジュールが朝9:30〜。始発に乗っても間に合いません。なら前ノリだ!前日夜に劇場を閉めたら夜行バスに飛び乗り早朝東京駅へ。そこから上野東京ラインで深谷へ。

建物は元の酒蔵の外観をなるべく踏襲し、元の部材の一部を使用して新築に近い形で建てられたそうでキレイですが、それでも風情がありますね。
同じ敷地内には、元のままの酒蔵も残されていて、よくドラマや映画の撮影に使われているそうです。この日も撮影が入っていたようで、映画館以外の建物には近づけませんでした。残念!

上映作品の告知は手書きの幕!良いですね。昭和の映画館と映画愛を感じます。



上映作品の紹介コーナーの手書きポップ。
この場所に落ち着くまで、市内の色々な場所を転々としながら、上映を重ねて来た映画館の映画愛は深いです。

こじんまりとした客席ですが、とてもキレイで映画に集中できるステキな空間でした。映画を堪能したあとは、お昼ご飯だけ食べて大阪にトンボ帰りです。

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11/15(土) パルテノン多摩小ホール(東京都多摩市)
https://www.parthenon.or.jp/
映画館巡りを重ねていると、嬉しいニュースが舞い込みました。
「この夏の星を見る」が、映画を愛する市民有志で運営される映画祭「TAMA CINEMA FORUM」で、山元環監督が最優秀新進監督賞、黒川想矢さんが最優秀新進男優賞、桜田ひよりさんと中野有紗さんが最優秀新進女優賞と、4つもの賞を受賞したのです!我がことのように嬉しいとはこの事です。
当然、映画祭内で受賞作品の上映が行われます。しかも上映後に本作を推している映画解説者中井圭氏を司会に、原作者の辻村深月さんと中野有紗さんのポストトークが行われる…。行くしかないですね!

パルテノン多摩は、古くは惑星ピスタチオをはじめ、ランニングシアターダッシュや劇団☆世界一団、売込隊ビーム、ヨーロッパ企画など、関西小劇場のカンパニーも多数参加した「パルテノン多摩小劇場フェスティバル」を開催していた、ある意味小劇場演劇の聖地でもあり、機会があれば行きたいと思っていた場所。とはいえ、多摩という場所は何か強力な理由が無ければわざわざ大阪人が足を運ぶ場所ではない訳で…。
INDEPENDENT直前だけど、幸い何とかスケジュールが確保できる日程。つまりこれは運命!

チケットはスムーズに確保できたのですが、流石にトークがある事もあり、後日入場順は朝配布の整理券番号順になると発表がありました。
映画もトークも自分のベスポジで観たいですよね…。という事で、ほぼ始発の新幹線に乗り整理券求めて初の多摩へ。無事結構前の番号を確保できました。パルテノン多摩一帯は公園になっているのでそこを散策してお昼ご飯を食べ、いざ上映&トークへ。
来場した観客の半分強が「この夏の星を見る」を観るのが二度目以降の人で、お祝いと感動ムードに溢れた良い客席でした。トークの方も原作者辻村先生が作品の事を大変気に入って応援してくれている事が伝わり、映画脚本制作の内幕なども聞けたし、中野有紗さんは作中では田舎町の良い子という風情でしたが、ドレスアップしたら物凄い美人で驚いたし、さらには出演予定の無かった山元環監督が手前の仕事が早く終わったので急遽トークにサプライズ参戦したりと、最高の1日でした。
もちろんトンボ返りで大阪へ戻りますww
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11/26(水) ヱビスシネマ(兵庫県丹波市)
https://ebisucinema.jp/
さて、INDEPENDENTも無事に終わると、再び関西圏での上映館が復活しました。兵庫県丹波市のヱビスシネマ。兵庫の山奥である丹波市にも昔は10館以上映画館があったそうです。それが約50年前にゼロ館になりました。そこから映画館の無い歳月がながれましたが、街の有志のみなさんが立ち上がり2021年に誕生したのがこのヱビスシネマ。そんなドラマを聞いたら行くしかないですね!

遠いイメージですが、大阪から車をとばせば1時間半ほど。丁度いいドライブです。あまり走った事の無い道を行くのも大好きな僕にとっては丁度いい距離感。

見ての通りこじんまりした、まさにミニシアターな風情ですが、国指定文化財の丹波布を使ったオリジナルの座席など、こだわりと地元愛が詰まった空間で観る大好きな映画は、味わい深かったです。観る場所が違えば、同じ映画もまた違って感じられる部分もあります。
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12/8(月) 御成座(秋田県大館市)
http://onariza.oodate.or.jp/
今回の映画館行脚の中でも一番遠く、時間もお金もかかるけど、上映決定の発表後何としても行かなければと計画したのが、この御成座。
なぜどうしてもかというと、いち早く「よいお年を上映」に手を挙げた映画館だったから。
って言われても映画を観ていない人には何のこっちゃですね。実は「この夏の星を見る」とタイトルに夏があるので、夏の映画をイメージしますが、その後の冬がクライマックスの映画なのです。そして劇中で「よいお年を」と声を掛け合うシーンが感動的で、だから夏に公開が始まったこの映画が「良いお年を」の時期までロングラン達成する事を、製作陣もこの映画のファンも目標にして来たのです。
御成座の良いお年をアピールからほどなく、全国のいくつかの映画館でも12月の上映や再上映が決まり、ついに劇中のクライマックスシーンと同じ12/1にその時点でこの作品を上映している全映画館で一斉に19:00〜上映する「良いお年を上映」が公式に決定しました!
離れた場所で、同じ星空を見るというこの映画の醍醐味がスクリーンを通して実現するのです…。絶対参加したいやん!でもこの日は既に大事な用事(INDEPENDENT:5SSの選定会議)が入っているのです。ぬかった!自分としたことが一生の不覚!

「良いお年を上映」に参加できないとしても、その口火を切ったと言っても過言でない御成座でやはりこの作品を観たい!
御成座を調べると、その数奇な運命に辿り着きました。一度閉館した映画館を、元映画館とは知らずに千葉の電気工事会社が大館での仕事が長期にわたる為社員寮として活用しようと借りる事になった結果、修繕中に街の人から「映画館が復活するの?」と期待のまなざしと声をかけられ、本当に映画館を復活させてしまうエピソード。これはドキュメンタリーとしてTV番組でも取り上げられています。
さらに、「やっぱり映画館といえば絵看板だよね」と自分たちで絵看板を書いてみたら、その出来があまりにも酷くて、それを見た地元のデザイナーさんが「自分も書いてみたい」と引き受けてくれた結果、それが好評で映画館の顔になったエピソード。「風の谷のナウシカ」を上映した際の絵看板がスタジオジブリ担当者の目にとまり、「アニメージュとジブリ展」に展示物として出品された話は、もうドラマです。
これは行かない理由が無い!

御成座がある大館は、秋田の中でも奥まった遠い場所。今回は流石に日帰り不可能なので、1泊確定。上映期間で何とか2日確保できる日程を調整。
移動は陸路はどう考えても現実的じゃないので飛行機。秋田には秋田空港と大館能代空港があり、大館能代空港が近いけど東京⇔大館便しか飛んでいないので却下。でも秋田空港までの限られた便数の飛行機が高い!安い移動は無いかと考えて思いついたのが、仙台まで安いピーチで飛んで、そこから東北新幹線で盛岡を経由し大館入りするルート。しかも時間帯によっては「いわて銀河鉄道」というローカル線に乗れる。最高じゃん!ただ飛行機より少し安くなるけど移動時間はだいぶ増える(ほぼ半日)から、上映スケジュールが発表されてからだな〜
発表された上映時間は13:00。おっと…。この時間だと1日目移動日2日目に観るとしたら、終映から秋田空港までの移動がギリギリ、仙台経由にも間に合わない。初日に伊丹→秋田のANAを使っても、その先のJR移動が上映開始に間に合わない。詰んだ?
いやいや、方法はあるはずだ。JRは秋田の海沿いから内陸に入るルートで距離が長いのと、空港から秋田市内のアクセスが悪いのが時間がかかっている要因。高速があるなら車両移動の方が早いのでは?Googleマップで調べると、クルマならギリ間に合いそうじゃん。あとはスムーズにレンタカーが借りれれば。
という事で調べると空港ビル出てすぐの所に安いご当地レンタカーを発見。これで計画が整いました。
伊丹8:00発の飛行機で9:30大館着予定、空港からレンタカーに乗って高速を使い大館へ。スムーズなら上映開始30分前位には着くはず。飛行機の遅延や道路状況で万一間に合わなかった場合は1日目を観光にして、2日目に映画を観てダッシュで秋田空港へ戻る、バックアップも含めて完璧な計画のはずでした…。

前日まで三等フランソワーズ「クリスマスギャロップ」の現場でしたので、打ち上げがあってあとは朝早くに起きれるかだけに注力すればと思っていたら、打ち上げ中に不穏なメール。「大館便、強風による天候不良のため欠航の可能性あり。当日朝の天候確認で正式決定いたします。」
え、飛ばない可能性アリ?今から他のルートに変更は厳し過ぎるので、というか空港でレンタカー借りてるからww 天候回復を祈るのみ。
翌朝、結果が出てからでは空港に間に合わないので、予定通り伊丹空港に移動。空港に着いたタイミングで「少し遅延するけど飛ぶ。ただ大館空港の強風が着陸タイミングで収まらない場合は仙台空港に下ります。」とのこと、仙台に下りたら地獄だ!間に合わないし、レンタカー無駄になるし。本当に祈るしかない…。
結果、何とか大館空港に下りる事が出来ました。日頃の行いだね!

到着した秋田空港は土砂降りww 雨の中を秋田空港から大館へ向けて移動します。道もスムーズで予定より早く大館入り出来て、お昼ご飯を食べる余裕もありました。ご飯を食べて店を出ると雨も小降りに。映画館近くの駐車場に車を停めて向かいます。
外観の雰囲気からもう懐かしさの込み上げる良い映画館です。絵看板だけでなく、上映の表示も手書き。それにしても絵看板は味があるなぁ〜

チケット売り場もこの通り!写真は無いけどロビーも、テレビ放送された映画の録画VHSがあったり、古い映画雑誌やパンフレットが並んでいたり、今は使われていない古い映写機が飾られていたり、不揃いなソファやイスが並んでいて映画好きの家のリビングのような雰囲気にグッときました。

中はザ昭和の映画館。僕が小学生の頃に観ていた映画館ってこんな感じだった。冬は冷えるという事で、何か所か座席の一部を外してそこに石油ストーブが置かれていて、石油のあの匂いと燃焼とファンヒーターの小さなゴーっていう音が、幼少期に立ち返らせます。この環境で観る映画も特別な感じだったなぁ。
映画を観た後は街を散策して宿に入り、夜は秋田と言えば!の「きりたんぽ」を食べに出ました。昼間の小雨は雪に変わり、北国を満喫。
ちなみに翌朝は真っ白に雪が積もっていました。無事映画は初日に観れたので、翌日は古い建物や神社を巡りながら下道でゆっくり秋田空港へドライブ。レンタカーにしたのは正解でした!途中峠道で大雪になったり、食べログで調べて行こうとしたピザ屋さんが臨時休業してたりはありましたが、時間があったので秋田県立美術館で藤田嗣治作品を観れたのも良かった。良い2日間の旅でした。
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12/23(火) シネモンド(石川県金沢市)
https://cine-monde.jimdofree.com/
年内最後。もしかすると映画館で観られるのも最後かな?と訪れたのが金沢のシネモンドさん。こちらは映画配給会社で働いていた支配人さんが金沢に移住してオープンしたミニシアターです。
金沢と聞くと遠いなぁと多くの人に言われますが、僕の感覚からすると全然近いんですよね。サンダーバードと北陸新幹線で3時間弱。東京や福岡に行くより気持ち遠いだけ。サンダーバードでは何度か金沢に行ったことがありましたが、北陸新幹線はまだ乗った事が無いし、金沢自体も久しぶりなのでシネモンドさんでの上映が決まって迷わず計画しました。
といっても年末の忙しいスケジュールの中なので、今回も帰りは夜行バスですww

シネモンドさんは21世紀美術館の近くの繁華街のビル上階にあります。周りには気になる飲食店なども多くて魅力的なあたり。今回は上映が夕方からだったので(この映画、星空を見る映画なのですが、上映時間は朝やお昼の事が多くて、夜に観るのは久しぶり!)、金沢についてまずはお昼ご飯を食べ、久しぶりに21世紀美術館に行ってみました。常設展はさんざん見ているので、特集展のみ。ゆっくり美術館を観るのも久しぶりで良いリフレッシュになりました。

お茶をして一息ついて映画館に向かいます。シネモンドさんは、ピカピカのお洒落でキレイなミニシアターでした。イスも最高の座り心地。後で調べるとフランス・キネット社製なんですね。良い映画を良い環境でという気概を感じる映画館でした。その分経営は大変だろうな…。

映画を観終わって、北国の冷たい空気に触れると、映画の中と繋がった感じがして感慨深かったです。
駅前に戻って、夜行バスまでの間に石川ローカルの回転寿司屋さん(といってもレーンはあるけど、ほぼ職人さんが握って直接出してくれる感じです。)で美味しいお寿司をリーズナブルに食べ、時間がさらにあったので、バスターミナルを見下ろせるお洒落なバーでジントニックを一杯飲んで、夜行バスに乗りました。
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このように、7月から12月で10回10か所の映画館で「この夏の星を見る」を観てきました。
冒頭に書いたように、映画自体が物凄く響いたから何度でもスクリーンで観たいというのももちろんですが、各地の映画館を訪れる小旅行にすっかりハマった半年でした。
これからは「この夏の星を見る」に限らず、どうしても観たい映画があれば、日本全国どこへでも飛んでいこうと思います。

